借金返済



その辺りの問題は詳しく聞くことはできませんでした。
が、ちらっと母に聞いた話しでは、わたしが結婚したとき、
それを理由に会社でローンを組んでいたそうです。

言い訳するようですが、わたしが結婚するとき、
父からいっさいお金の面で迷惑をかけていないのは、自信を持って言えます。
そんな父はそれを、毎月返済しては、借り出す、
というのを繰り返し、残高が全く変わっていなかった、とか。
おまけに、同じ部署の上司どころか、同僚、後輩、部下にわたるまで、
お金を借り倒していたのです。

そこまでは、まだよい方だったのですが、
下請け業者にも上手く言って、借金をしていたそうです。
退職金が出たにもかかわらず、全く返済するそぶりのない父に、
その業者さんが会社に相談に行ったことで、問題が発覚したのだとか。

それは、会社の信用問題に関わることだし、下請け業者さんの中には、
会社がよく思っていない業者さんもいたようです。

そうやって、問題が表に出たことで、芋づる式に父の
悪事があれよあれよと出てきたのだとか。

業者さんから訴訟の問題が出たとき、会社は父を解雇し、
退職金の返還を求めてきたのです。

ところが!!!
2千万近くあった退職金ですが、その問題が出始めたとき、
母にこっそり相談し、退職金を全て借金返済にあてていたそうです。
そのころは、嘱託社員としてのお給料もあり、
やがて入る年金を計算し、マンションの支払いはまだしていなかったのです。

どうして、先に済ませてしまわなかったのか・・・?
真面目な母は、人様に借りたお金を返さず、
自分たちのローンを払うことができなかったと言っていました。

しかも!!!

でも 2千万だと思っていた退職金。
実は倍近くあったというのです。
父が事前に会社に、2箇所に分けて振り込むよう、
前もって手続きをしていたとか。
当然、その退職金は飲み屋の支払いや、
やかましく言ってくる相手に支払ったことで、
あっという間になくなっていたのは、いうまでもありません。

なんという事態なのでしょうか?
これからわたしたちは、母はどうなるのでしょうか・・・?




父は本当に
今まで頑張ってくれました。
私達のために、こんなにも
尽くしてくれていたのです。